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2018年07月19日

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート



Twitterに流れてきた面白そうなガジェット。

HD ピコ レーザー プロジェクター 自作キット for Pi [HD301D1]



Raspberry Pi (ラズベリーパイ) 用の自作キットですが、入力はHDMIなので普通のパソコンにも繋げられるはず。

速攻でポチってみました。(年間○円までは衝動買いの枠を作ってますw)

取り急ぎ組み立てて自宅で映して遊んでみたので、その使い勝手や明るさ等をレポートしてみますね。

※お約束!(注意事項)
・以下の情報は自己責任で、著作権を理解の上で利用下さい。
・レーザー光を直接見ると失明の危険が有ります。
・本記事は僕が見て感じた内容のレポートで、性能を保証するものではありません。
・内容に関するクレーム/質問等はいっさい受け付けません。(PC繋いだら壊れた/どうやるの?等)


組み立て


到着は、沖縄まで4日ほど。

早速、組み立て。

といっても、2つの基板をフラットケーブルで繋いで、ネジでケースに固定するだけの簡単な作業。使ったネジは18本です。

 「HD301D1」キットの内容HD301D1の組み立て
左: 「HD301D1」キットの内容。 / 右:精密ドライバーで組み立て。


※ネジが小さいので、細めの精密ドライバーを何種類か用意しておいた方が良いです。
※ネオジウム磁石を使うと小さいネジを落とさないです(一部ステンレスネジ有り)。



設定


給電ポートはMicro−BのUSBメス。スマホやタブレットで使う一般的な物です。

ACアダプタとUSBケーブルを繋ぎ、本体横のダイアルを長押しすると設定画面。

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポートピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート
左:設定画面。 / 右:色ずれ調整(青色)の設定状況。


設定表示は、以下の項目。ダイヤルを押すと、それぞれ調整できます。
キーストーン調整 (台形補正)
映像反転
明るさ調整
精細度調整
色ずれ調整:緑色
色ずれ調整:青色
言語設定
リセット

明るさは最初から最大になっていました。

とりあえず言語設定を日本語にして、使用したい場所に置いて台形補正を調整。
精細度や色ずれは、後からでも良いかなと思います。

設定は初期状態でだいたい合ってるので、むしろ映す対象のスクリーンに気を使ったほうが良いです。壁紙などは凹凸が有るので文字はボヤけて見えにくく設定ができないかも。最低でもA3画用紙などが必要です。

僕は普段からプロジェクターを使っているので、専用のスクリーンで調整しました。(見え方/解像度が壁とは全然違います)


入出力


端子は後ろ側にまとまっています。
左から電源用のMicro−BのUSB、HDMIの入力、右に音声出力。

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート


電流は実測300~400mA程度。スマホ用とかのACアダプター(5V)で十分。

HDMIは普通のパソコンの出力を繋いで映せました。
AmazonのFire TV stickでも行けました。

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート音声出力は、かなりレベルが低め。スマホのイヤホンなら聞こえますが、スピーカーやヘッドホンに繋ぐならアンプを用意する必要が有ります。

今回は昔作りかけたキットでスピーカーと繋ぎましたが、近くなら聞こえる程度の音量でした。



小型省電力の仕組み


HD301D1はレーザープロジェクターなので、どの距離でもピントが合います。
これが普通のプロジェクターとの最大の違いで特徴みたい。


性能の違いを、まとめてみます。

普通のプロジェクターの仕組み
→ 画像を表示した液晶パネルに、後ろから強い光を当てて、透過させた光をレンズでスクリーンに照射。
青い部分は青の液晶を開放して赤と緑を塞いでるし、黒は赤緑青(RGB)の3色すべてカット。 つまり光を遮って、漏れた分だけを見せているわけ。
映す距離によって変わるピントを合わせるための大きなレンズや、強力な照明、照明の熱を放熱するためにファン等が必要で大きくうるさくなりがちです。

レーザープロジェクターの仕組み
→ 赤緑青(RGB)3色のレーザー光を上下左右に高速で走査させながら強弱させて映像を作ってます。青の部分は青レーザーだけが光ってるし、黒い部分は3色とも消えてる状態。
レーザーは直進するのでピントを合わせるレンズの必要が無く、光の走査はMEMSスキャナー(電磁石でミラーを駆動して反射させる方向をコントロール)で超小型化。
レーザーダイオードの熱はヒートシンクで放熱できる程度。
とても効率が良いので手のひらサイズでもプロジェクターとして成り立つという仕組み。

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート
普通のプロジェクターの内部構造。(分解の備忘録に撮った画像なので手が写ってます‥)

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート
HD301D1の前に紙をかざすと、近距離でも映像が映ります。 紙をのけると、遠くのスクリーンに照射できます。


超強力な光をワザワザ遮って映すか、光の強弱のみで映像を作るかの違いは大きく、結果として超小型で省電力な製品になったというわけ。

買う前にざっくり上記のような事が分かったので、面白いなーと好奇心からポチってみた次第です。


性能(明るさ、照射範囲、距離、ちらつき)


では、普通のプロジェクターと比べて、性能はどの程度なのでしょう?

買う前は、まあテレビくらいのサイズで映ればいいかなーと、思ってました。

ちなみに僕は4200ルーメン(広称w)のプロジェクターを自宅で使ってます。
安物なのでコントラストは良くないですが、100インチ程度までは特に違和感は有りません。

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポートピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポートピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート
左:4200ルーメンのプロジェクターと比較。天井側がHD301D1。/右上:50cmくらいの映像。/右下:4mくらいの先に投射(実際はもっと暗いです)。


今回のピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」。
結論からいうと、サイズ的には100インチにも伸ばせるけど、薄くおぼろげな映像になります。
真っ暗闇なら幅1m程度のサイズで、暗いなーくらいの感覚。 50cm幅で、まぁ見れるかなーと。

10インチとかだと、タブレットやパソコンの液晶と勝負できる明るさかな?

だいたい、そんな感想です。

ただ、例えば上映中の映画館、入ってすぐは暗く感じるけど、見始めると映像に夢中になれるように、人間は暗反応ができます。
動画等なら幅1m以上でも集中できるかも、でも どうかなー‥、人によって微妙なところでしょうか。

ちなみに、AmazonのFire TV stickのアカウントを切り替える必要があって、リモコンで画面を操作してパスワード等を打ち込んでましたが、幅1mくらいの照射サイズで十分に操作可能な映像でした。

あと動画の質について。
自動車のLEDデイライトのようなチラツキやコマ落ちは、僕には確認できませんでした。
眼球をグリグリしながら横目で見ても、常に壁に張り付いた絵として認識されます。

動画の早い動きも(これはパソコン側の性能に依存しますが)十分に追従できていると思われます。かなり良い感じです。

色合いの設定は見つからなかったですが、違和感の無いバランスで、かなりキレイに発色します。 
液晶より有機やプラズマの色に近いかも。 あと、黒は限りなく黒です(レーザーがOFF)。


騒音


これは書いておきたい! ほぼ無音です。
(ミラー駆動の高周波が出てそうだけど、オッサンの僕には聞こえないw)

今使っている自宅のプロジェクター、稼働中は60デシベルとうるさく、ホントに困っています。

プライム・ビデオとか、いつも「さぁ」と気合を入れて、おやつ飲み物を用意してヘッドホン付けて見始めてるので、かなりストレスを感じてます。

しかし、このピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」だと、起動させても無音。

寝る前とか、ベッド近くのスクリーンに、何か動画を流しておく。‥なんて使い方も有りかなと。

ちな、未確認ですが、HDMI信号が無いと、オフになっている事が何回か有りました。
確認できたら追記します。(PCスリープ設定で寝落ちできるかも)

昔のTweet。




まとめ


ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」は、あくまでRaspberry Piの実験用ガジェットなので、普通の家庭用として常用するのは難しい性能かと思われます。

ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポートただ、ほんとに超小型・省電力なので、例えばキャンピングカーの中とか、2段ベッドの天井とか、近くにスクリーンを置ける環境なら、威力を発揮できるかもしれません。
例えば気軽に持ち歩いて、スマホと繋いで営業のプレゼンに使えるかも!

写真:モバイルバッテリーで長時間駆動可能。

あと特筆なのは低発熱ということ。 普通のプロジェクターだと高温の排気で、部屋の温度が上がります。
僕の自宅クーラーの性能が低いので、夏場はプロジェクターを使うのは控えたいので、 今年の夏は「HD301D1」が活躍するかもです。


というわけで、こういったキットや製品は、今後も増えていくでしょう。
規制(レーザー出力)の問題が有るかもですが、大出力の製品が出てきたら、現在の大きくてうるさく暑い液晶プロジェクターは駆逐されていくと思われます。

そういう時が来たら「買い」ですよ!


ピコ レーザー プロジェクター 「HD301D1」を自宅で使ったレポート

※AmazonのfireTV stickを持っている人が自宅パソコンの動画を見たい場合、「firetv stick Kodi」で検索すると幸せになれるかも。 fireTV stickならBluetoothスピーカーも繋げられて便利。


 





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