沖縄には、約9種類のセミが住んでいると言われます。
中でも、一番よく見かけるのがクマゼミくん。
クマゼミは南方系の大型のセミで(最近は東京以北でも見るようですが…)、鳴き声は「シンシンシン~」と聞こえます。
暑いときは「シネシネシネ~」とか「シワシワシワ~」とも聞こえ、夏を余計に暑苦しく感じさせる生き物です。
これが毎年、今くらいの時期に、沖縄で盛大に
※発生します。
そんな夏の日の、ある晩。
いつものようにお酒を飲んでいた僕は、ふとカメラを持って出かけてみました。
やんばるの本部(もとぶ)町に住んでいた頃のお話しです。
(注:「盛大に!」とは、宮古島で盛んな言い回し。→ 例:「刺身を盛大に! 買ってきなさい」)
セミたちには、種族毎に、どうやら、お気に入りの木があるようです。
まわりに、いくらでも同じ種類の木があるのに、ある木にだけ、たくさんセミの抜け殻が付いていたりします。
僕のアパート近くの公園にも、そんな木があり、毎日、20~30匹のクマゼミが羽化しているのを、ジョギングの際に確認していました。
夜中に行ってみると、やはり! 地面を歩き回る幼虫の姿が、何匹も見えます。
見ていると、やがてそれぞれ木に登り、羽化を始めます。
ふと動きを止め、一瞬ブルブルッと震えたら、それが羽化の合図。
しばらくして、背中が盛り上がって割れると、誕生のドラマが始まります。
三脚とカメラをセットしたら、蚊から逃れるために、少し歩き回ってはシャッターを押していきます。
※携帯の方、ごめんなさい。ここに、連続写真が入ってます。
…さて、実はこの写真たち、封印しておこうと考えていました。
というのは、撮影する際のストロボ等が、羽化中のセミに、かなりのストレスを与えてしまうからです。
(今回の撮影では、照明にLEDランプを使用しています)
本来なら、殻から出たら、まずはじっとして、体液を巡らせ羽を十分に伸ばさないといけないのですが、スタスタと木を登っていってしまう個体もありました…。
あまり、人間が干渉してはいけなかったようです。
これに気が付いた頃には、時すでに遅し…。
と言うわけで、あえて封印を解いて公開した今回のネタ。
ある意味、懺悔と、こういう写真は撮らないでね! という注意。
その代わり、上記の写真は、自由に使って頂いて構いません(著作権フリー)。
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もっとも、魚や鳥など、僕も様々な生き物たちを捌いて食べていますし、セミを食べる地域もあるようです…。
対象をどう捉えるかで、感情論は変わってきますね。
参考サイト
・
やんばるのダム
・
日本のセミの鳴き声