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2010年08月02日

簡単、魚眼レンズの作り方!(ドアスコープ使用)

どこのアパートの玄関にも付いている「ドアスコープ」。

これを使って、簡単に魚眼レンズで撮影したような写真が撮れます。
まずは、実際の写真からどうぞ。

魚眼写真 嘉手納

以下、作り方(カメラへの取り付け方)のポイントをまとめてみました。

簡単、魚眼レンズの作り方!(ドアスコープ使用) ▲左:使用したカメラ。簡単、魚眼レンズの作り方!(ドアスコープ使用) 右:ドアスコープを取り付けた状態。






レンズの相性をチェック


最初に、手持ちのカメラで撮影できるかどうかの、チェック。

カメラとレンズは、いろいろと組み合わせに相性があります。
パーツを買ってくる前に、まずは自宅の玄関のドアスコープを外して、確認してみましょう。

ドアスコープの外し方ドアスコープを外すのは10円玉でOK!  ドアの外側のレンズを回らないように指で押さえ、部屋側のネジを10円玉で回していきます。

そして、外したドアスコープを、手持ちのカメラの前にかざしてみましょう。
この時、カメラのズームはめいっぱい望遠にして、接写モードにしておくのがポイント。


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僕のデジカメは全て大丈夫でしたが、ズームの無い携帯では難しいようです。

OKなら、ホームセンター等で、ドアスコープを買ってきましょう。
単体で安いヤツなら700円程度。 僕が使った180度広角タイプで2,000円程度です。

双方の違いは、写る広さ。
180度タイプの方が真横まで広く写りますが、魚眼写真としての雰囲気は、それほど違わないような気がします。

超広角タイプのドアスコープ超広角ドアスコープの部品一式
▲左:超広角タイプのドアスコープ。 / 右:パッケージの一式。カバーレンズ以外は普通のドアスコープ(奥)と一緒。

ネジロックを掃除こよりで位置調整
▲左:超広角ドアスコープのネジ部には、接着剤が付いていたので、シール剥がしスプレーを付けたティッシュで拭き取っておきました。 
/ 右:レンズの隙間は、ティッシュのコヨリで塞いでおきます。



魚眼レンズ取り付けアタッチメントの自作


魚眼写真の失敗例
▲写真の失敗例
デジカメのレンズの前に、ドアスコープをかざしてみると判りますが、少しの角度、位置のズレによって、レンズの影が写真に写り込んでしまう事があります。
なので、カメラのレンズと、ドアスコープの光軸の、精密な位置合わせが必要。

また、広角レンズなので、手で持って撮影すると、どうしても指が写り込んでしまいます。

これらを解決するために、デジカメに取り付けるアタッチメントを考えてみましょう。

ドアスコープのネジは10mmのピッチ1mmドアスコープをアルミ板に取り付け

まずは、ドアスコープの軸の角度を正確に出す方法ですが、市販のナットを利用すると簡単です。

写真のような内径10mmでピッチ1.0mmというナットを準備します。(今回は「管用ナット M10×14×3 ピッチ1.0」という商品を購入。ホームセンターで100円程度)
次に、適当なアルミやプラ板に直径10mmちょっとの穴を開け(適当な穴を、ハサミの軸やカッターで広げます)、ドアスコープを差し込んで両側からナットで締め付けると、板に対してほぼ直角。正確な角度で取り付けられるんです。

次に、このドアスコープが付いた板を、デジカメのレンズの中心線上に取り付けます。

僕は、MDF材を使用してみました。
電動工具で穴を開けて、ビスでドアスコープを取り付け。

MDF板を加工デジカメのモニターを見ながら位置合わせ

カメラとの位置合わせは、モニターを見ながらベストな位置に指で保持しつつ、適当なプラ材を瞬間接着剤で貼り付け。
すかさず、クリップで固定して固まるのを待ちます。

僕は3mmの角棒を使いましたが、このサイズでも、手を放しても落ちないくらい、カメラにピッタリとはまってました。
固定用のパーツを、もう少し大きめに作っておくと、カメラへの固定が確実になるでしょう。

一応、これでアタッチメントの完成です。(後から黒く塗りました)
デジカメに取り付け、望遠&接写にすれば、最初に載せたような写真が撮れるはずです。


上級者編(ていうか失敗のリカバリー編 笑)


加工前&加工後のドアスコープ
▲上:市販のドアスコープ。 / 下:短く削った状態。
アパートのドアの厚みは、3~4cm程度あるので、ドアスコープのネジ部も長めに作られています。

この無駄を無くして接眼レンズをデジカメ側に近づければ、より写る範囲を大きくできるはず。

そう思って、ドアスコープのネジ部を、グラインダーで削ってみました。

結果、確かに目で見える範囲は広くなったのですが、重要な問題が発覚。
なんと、内部に金属粉が入り込んでしまったのです。

ドアスコープの外側は防水のようですが、ドアの内側にあたる部分は、そうでは無かったんですねー。
まぁ、もともと内部の別のゴミも気になっていたので、分解してみる事にしました。

バーナーで加熱して分解バーナーで炙っていくと、中のプラスチックが溶けて、ガラス レンズごと流れ出してきました。(乱暴なようですが、接着されているので、これしか方法は無さそうです)

よくレンズを拭いたら、再び組み立て。 …でもこれ、レンズの固定方法に、かなり悩みました。

パーツをロー付けで接着スプリングを使って組み立て。
▲左:ロウ付けで接着。 / 右:レンズはスプリング(直径10mm)を2巻。

結局、接眼レンズ側は黒く塗ったプラ板を丸めて筒にしたものを押し込んで位置を決め、対物レンズ側はスプリングの張力とカバーレンズで挟む構造に落ち着きました。

おかげで、焦点距離を変えられる。というおまけの機能が付きました。
カバーレンズを外れそうなくらい緩めると、接写モードにしなくても撮影できちゃいます。(でも、レンズを落とすと困るので、この機能は使っていません 爆)



というわけで、完成した簡易魚眼レンズ。

こんな感じで撮影しています。 

魚眼無しで普通に撮った写真
▲普通に撮った写真。

魚眼撮影の状況
▲デジカメのモニターの状態。

魚眼写真、嘉手納空港
▲簡易魚眼レンズで撮影した画像。


よく見ると、周辺部は流れているし、ピンも甘いですが、コンデジ(コンパクトデジカメ)で魚眼の雰囲気が味わえて、楽しいですよー!!

→ 魚眼写真のギャラリー


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この記事へのコメント
とてもいいサイトでした!
Posted by おにぎりせんべい at 2021年05月29日 23:45
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