高演色LED作業灯を作ってみた! (Ra90)

IGU

2017年01月25日 20:39

現在の僕の本業は補修屋という建築関係の職人で、キズ付いた家具や床、ドアやアルミサッシ等を修復するのがお仕事です。
⇒ http://okrepair.ti-da.net/

その場で、オリジナルと同じ色/ツヤ/形状を復元して補修するのですが、一番大切なのが色の再現です。
人間の目は精密なので、少しでも色合いが違うと、ひと目で違和感を感じてしまいます。
そのため徹底的に塗料を調色して「同じ色」を作り出します。
慣れれば一色あたり数分の作業ですが、適性や感性も必要とします。


で、その作業に重要なのが、適切な照明。

光源の種類によって色の見え方はまるで違うので、僕は照明にこだわっています。
⇒ 色の道(正しい光を求めて) (18)




今回、今まで使っていた高演色蛍光灯(Ra95)に代えて、高演色LED(Ra90)で作業灯を作ってみました。
演色性は落ちますが、手のひらサイズへと、かなりの小型軽量化に成功です! また蛍光灯と違って割れる心配も有りません。

左:前回作った高演色作業灯と、普通の作業灯。左上がLED作業灯。

以下、画像で。




LED電球の分解


用意したLED電球。 入手できる範囲では
Ra90タイプの(白色では)性能が良さそうです。
⇒ 東芝 E-CORE(イー・コア) LED電球

分解は乳白色のプラスチック部分をハサミで穴開けして、切り開くと簡単でした。
電極部分はガラスが使われているので、怪我をしないように袋を広げてペンチで少しづつ潰して砕いていきます。






アームの取り付け


作業灯にするにあたって、アームやクリップをどうするか考えてたら、作業灯用のアーム部分のみ売られているのを発見。700円ほどでした。
いろいろ部品を組み合わせながら、シンプルな構造を考えます。 大きなワッシャーと皿ネジでアルミパイプを挟んで、それをクリップで固定する形状にしてみました。 部品はエポキシパテを使い回転防止のビスを埋め込む形で後で動かないように固定しています。






電球カバーについて


LED電球のカバーは取ってしまったので、何か保護するものが必要です。 今回はホームセンターで見つけたタッパーの蓋を使いました。 内径を少し広げると電球のサイズにピッタリ。 カバーと内部のLEDドライバ回路の固定には、透明なシリコンコーキングを使っています。
ちな、他にDAISOのプッシュオン式のLEDランプのプラスチックもサイズが合いました。
後は裏側の穴を塞いで電源コードを繋げば完成!









さっそく、LED作業灯を現場に持ち込んでみました。 建設中のビルなどは、内部に照明が無いので、廊下の配電盤から100Vを引いてくる必要があります。
点灯してみると、普通の作業灯と違って正面だけに光が出るので眩しくない利点が有ります。

とにかくサイズが小さいので持ち歩きに便利。 僕は一つを道具箱に常備するようになりました。

というわけで、割と簡単に作れて色彩が見えやすく明るい小型作業灯。
こだわりの職人さんにお勧めです!



追記 このランプを作ったのは2016年9月でした。 その後、Ra94というチップLEDを見つけ、現在は作業灯の改良にあたっています。 完成したら報告しますね。


 

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