FRP樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)による、注型加工(扉のノブ編)

IGU

2013年07月01日 21:16

このブログでは、何回もFRP樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)のネタを書いてますが、今回は製品レベルでのお話し。

なおす人のお仕事で、とあるホテルから、複数の部屋の家具の補修を頼まれました。
しかし、扉やノブ、蝶番など、いろいろな部品の欠品が多かったので、それぞれをレプリカで作ってみた次第‥。

数回のシリーズでつづってみます。


まずは扉のノブ。

材質は、かすかに磁石に反応する、謎の金属?

ホームセンターを巡ってみましたが、同じ物は見つかりません。
近い寸法のは有ったけど、ピカピカ安っぽいので、ちょっと‥。


なので、『型』を取って、ポリエステル樹脂を流しこんでレプリカを作り、塗装で仕上げてみました。


▲左:樹脂のブロックを置いて、オリジナルのノブをセット。 / 右:製氷皿と、余った樹脂で作った、ブロック。


前回も書いたように、樹脂は硬化時に収縮するので、厚みのある型枠だと、精度が悪くなります。
普段の工作時に余った樹脂で作っておいたブロックを使い、なるべく収縮を抑えて、型枠をセット。
⇒ 製氷皿が、樹脂や塗料の混合・調色に便利な件

適切な離型処理をして、新たな樹脂を流し込むと、オリジナルとほとんど同じ部品を量産できます。
 ⇒ FRP離型剤の実験。 身近な代用品を探せ!

実際は、ここの部分に、新たに『細か過ぎる』ノウハウが、たくさん有るのですが‥。

多分、書いても伝わらないかなぁ。 (前回の記事は、いいね! が一つも付かなかったし‥ (泣)。

まぁ要点は、樹脂の気持ちになって、いっしょに流れるくらいの観察眼・集中力! でしょうか。


ポリエステル樹脂での注型加工が成功したら、あとは表面処理して、ウレタンで塗装すれば、完成。

ほら、そっくりな兄弟たちが、いっぱいできましたよー!!



▲写真中央のノブ一個が、オリジナルです。


 

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