てぃーだブログ › 作る人 (つくるんちゅ)日記 › 料理とか保存食 › 梅ジャム、成功! (作り方)



2010年05月14日

梅ジャム、成功! (作り方)

梅の実と梅ジャム
▲2008年に作った梅ジャムと、今年の梅の実。


JAマーケットで、完熟梅が入手できたので、梅ジャム作りに、再チャレンジしてみました。(前回の、失敗談

今度は、色・形が悪くて使えないハネ梅ではなく、ちゃんとした梅なので、失敗できません。



◆材料(レシピ)
梅        (黄熟~完熟。今回は800g)
グラニュー糖 (今回は300g)

◆用意するもの
鍋          (アルミ鍋以外)
濾し器       (今回はザルと茶こしを使用)
密閉できる広口瓶(今回は100均で購入)


梅ジャムの作り方

ここからは、写真で。

梅のヘタを取ります  梅の実を煮ていきます
▲左:水で良く洗った梅から、ヘタを取っていきます。 / 右:ヒタヒタの水から、梅の実を煮ていきます。

梅の実から、アクが出ます。  お湯とアクを捨て、水を入れます。
▲左:アクが出てくるので、沸騰したらお湯を捨てます。 → 右:新しい水を入れ、沸騰させる。これを3回繰り返します。

3回、梅の実を煮こぼします  煮くずれた、梅の実
▲左:3回煮こぼすと、皮が剥け、だんだん柔らかくなってきます。 / 右:箸でつまむと、崩れるくらい。

煮えた梅の実をザルに開け、冷まします。  梅の実を裏ごし
▲左:ザルに開け、少し冷ましながら水分を飛ばします。 / 右:茶こしに実を入れ、指先で潰して果肉を網の目から押し出します(裏ごし)。

梅の実と、種を分離  グラニュー糖を計量。
▲左:今回、800gの梅の実から、379gの果肉が取れました。 / 右:グラニュー糖。果肉の約8割の300gを計量。

グラニュー糖を梅に投入  梅を煮て、あく取り
▲左:いったん、鍋を熱し、沸騰が始まったら火を止めます。一気にグラニュー糖を入れてかき混ぜたら、10分ほど放置。砂糖が完全に溶けるのを待ちます。 / 右:再び沸騰させ、アクを取ります。
※焦げないよう、砂糖を入れた後の加熱を、なるべく抑えた方が安心です。

梅を10分煮ると、とろみがつきました  とろみの状況
▲左:今回は、10分ほど弱火で煮ると、とろみが付いてきました。 / 右:ゆるい感じがしますが、ペクチンの働きで冷めると固まるので、大丈夫です。

100均のガラス瓶を煮沸  梅ジャムを瓶に入れます
▲左:100均のガラス瓶は(耐熱ガラスではないので)急に熱い物を入れて割れないよう、事前に蒸して暖めておきます。 / 右:完成した梅ジャムを注いで行きます。

梅ジャムを瓶ごと煮沸消毒  完成した梅ジャム
▲左:フタは緩めたまま上に載せ、煮沸消毒。そのまま熱いうちにタオルで掴んで取り出し、フタをキッチリ閉めます。右:完成。今回は800gの完熟梅の実から、240ccの瓶、2本分が作れました。

手作りの梅ジャム
▲常温の梅ジャム。熱いときは「ゆるゆる」だった液体が、常温だとプルっとしています。

というわけで、今度は成功!

前回の梅ジャムは2年前に作ったものですが、ぜんぜん食べられる、完全な保存食。
口の中に入れると、作ったときそのままの香りが広がります。


ちなみに、砂糖が保存料の役目をするので、甘めの方が保存性が良いようです。
また、熱いうちに(滅菌状態で)フタを閉めることで、缶詰のような密閉状態にできます。
(冷めると、フタが少し凹みます)


なんか高そうなイメージがある手作りジャムですが、今回は500円で買った梅の実800gで、約500ccのジャムが作れました。
材料や光熱費を足しても、一瓶300円程度で、安心・安全な手作りジャムが作れた計算になります。

って、考えると、安いような気もしますが、どうでしょう。

コラム

食品の保存は、微生物との戦い。


微生物の働きを抑える事ができれば、食品の劣化を遅らせる事ができます。
そのため、今回のように微生物が入りにくい状態で密閉できれば、長期保存が可能です。

他にも、微生物の働きを抑える方法は、身の回りのいろいろな場所で、先人の知恵として見つける事ができます。

ごく、おおざっぱにまとめると、こんな感じ。
・低温 : 低温にする事で、微生物の活動を低下させ、腐るのを遅らさせる。(冷蔵庫)
・発酵 : 腐敗菌ではなく、発酵系の微生物に先に占領させ、他の微生物の進入を防ぐ。(漬け物等)
・塩漬 : 塩分の浸透圧で微生物の細胞を脱水させ、進入を防ぐ。(梅干し等)
・真空 : 殺菌した後、空気を遮断・密閉する事で、微生物が存在しない状態。(レトルト等)
・殺菌 : 天然・人工の食品保存料を使用。(薫製/砂糖漬け、他)

他にも、いろいろな方法があります。
身近な保存食が、なぜ腐らないのか、考えてみるのも面白いですよ。

※注意:
塩分がある状態で働く微生物もたくさんあります。
また、どのような状態でも、適応した菌が入り込む可能性があります。
なるべく早く食べるのが、一番安心な方法です。


  ◇梅の実、その他のレシピ◇

  梅の実の選び方/加工方法
  カリカリ梅 漬け込み中!(作り方)
  梅酒、2種類 (焼酎+グラニュー糖/泡盛+黒糖)作り方
  梅干しを作ってみよう!
   ┗ 梅漬けに、シソの葉を投入
梅ジャム、成功! (作り方)

  梅ざんまい(2008年)





同じカテゴリー(料理とか保存食)の記事



この記事へのコメント
素晴らしすぎ

オレも料理しないとなぁo(`▽´)o

あざ~っす





ばいや~。
Posted by 超酒酔人 at 2010年05月15日 00:57
梅ジャム…どんな味だろ~

砂糖が入っているから甘ズッパイ?
Posted by 知念っち at 2010年05月15日 06:31
いつも丁寧な説明で感心します~
写真付きでとても分りやすいですね!
そしてとっても美味しそう♪
Posted by scrollscroll at 2010年05月15日 08:45
◇ 超酒酔人 さん
あざ~っす!

ただ煮るだけの簡単レシピでも、美味しいモノは作れちゃうんですね。

このジャム、スイーツにトッピングしたら、素敵だろうな!


◇ 知念っち さん
マーマレードより、もっともっと甘酸っぱくて、香りが強いジャムです。

美味しいですよ!


◇ scroll さん
ありがとう!

好きなので、夢中で書いていると、こうなっちゃいます(笑)。

(実は昔、機械の分解整備の記事を、仕事で書いていました)
Posted by IGUIGU at 2010年05月15日 23:15
梅ジャムの保存の仕方を探して辿り着きました。
親戚から梅ジャムを頂いたのですが、
ジップロック入りのため不便で困っていたのです。(笑)

お陰さまで、瓶詰めに成功♪
これで少しは保存期間も延びたはず!
ありがとうございました。m(_ _)m
Posted by イチイ at 2010年06月30日 11:02
梅のジャムは香りが素敵です。

瓶でうまく保存できると、その香りも残しておくことができます。

梅の季節を忘れた頃、瓶を開けると、きっと懐かしくなりますよー!
Posted by IGUIGU at 2010年07月01日 23:04
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

※記事内容に言及無いコメントは、コメントスパムと判断して削除する場合があります。