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2010年01月28日

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)

「調色」などの作業中、暗い場所では色の判別が付きにくいため、自作の照明器具を作ろうと計画しています。

その際、正確な色を判断するために重要な、最上の「光」を求めて、いろいろ調査してみました。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)


  色の道 正しい「光」を求めて! (その1)
  簡単-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅱ)
→ 撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
  高演色蛍光灯(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅳ)
  電球型用インバーターで直管型蛍光灯を点灯(色の道Ⅴ)
  高演色作業灯の作り方(電球型用インバーター使用 色の道Ⅵ) 
  高演色性の蛍光灯で、見え方はどう違うのか? (色の道Ⅶ) 


前回は、段ボール箱で作れる、簡単な分光器を作ってみました。

コレでも十分、それぞれの光の特性を見る事は出来るのですが、せっかくなら写真で比較してみたいものです。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:前回作った段ボール製の分光器 右:ポテトチップの筒(長さ14cm)。


写真に撮る場合、何らかの方法で、カメラのレンズと分光器の位置を固定する必要があります。

部屋を見回すと、ポテトチップの筒があったので、これで作ってみましょう(笑)。


撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲なかなかクラシックなイラストが描けました。


前回との違いは、光を反射させるか、透過させるか。

反射させた方が、明るいキレイな虹を見ることができます(前回作ったパターン)。
しかし、反射光が中に広がって、写真的にはイマイチ。

そこで今回は、透過タイプを作ってみました。

分光用のパーツは、前回と同じくCDのディスク。今回はレーベル面の銀色のシートを剥がして使います。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:レーベルは簡単に剥がれてしまいます。 右:剥がれなかった部分は、テープの粘着力で剥がします。


レーベルを剥がしたCDは、使いやすい形にカットしておきます。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:アルミホイルでスリット作り 右:ラッカーで黒くペイント。


筒は黒く塗ります。光の進入を遮るためです(かっこ悪いから、とも言う)。

内部は、できればツヤ消し黒がベスト。光の乱反射を防ぐ事ができます。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:コンビニのコピー機で作った黒い紙。 右:放射状にハサミを入れておきます。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:両面テープを貼ってから、奥まで押し込みます。 右:内側全てに黒い紙を貼ったところ。


今回は、内側を黒くするのに、コピー紙を使いました。(つや消し缶スプレー:600円~ コピー紙:10円)
※コピー機のフタを開けたままコピーすると、簡単に黒い紙が手に入ります。


材料を組み立てていきましょう。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:カメラのレンズの稼働範囲を測っておきます。 右:今回は45mmの所にCDの分光板用の溝を切りました。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)  撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲左:CDの分光板をはめ込んだ所 右:正面から見たところ。


こういう、作ったことの無い工作は、現物合わせが一番。適当に組み立てて行きます。

一応、簡単な仮り組みは、作る前にしておきました。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)
▲これが、ポテトチップの筒で作った分光器2号! の捉えた画像。


完成したら、さっそく、テスト撮影。

今度の2号機は、前回の段ボール製と違って、何枚撮影しても同じ位置に写ります。


この、同じ位置で写真が撮れるのが、重要なんです。

複数の写真をフォトショップで加工して並べてみたのが、下の画像。


撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)

このように、光の種類によって、スペクトルが全然違うのが、一目瞭然です。

そう、わざわざ2回目の工作をしたのは、コレをやりたかったからなんです。

撮影用-分光器の作り方(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅲ)ちなみに、暗い筒の中で撮影すると、光がかぶってしまうので(露出オーバー)、小さな窓を後から開けました。

この窓によって、カメラの感度が自動調整されるので、若干はかぶりが少なくなるようです。

次回は、こうした光のスペクトルの違いを、少し調べてみましょう。

→   高演色蛍光灯(色の道 正しい「光」を求めて! Ⅳ)


注:今回の分光器は、とても簡易的な物です。正確な写真を撮影するには「回折格子」等を入手して利用してください。(前回のリンク等を参照)






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この記事へのコメント
おお!!!!違いが一目瞭然!!!
素晴らしいでっす!!

次の実験も楽しみでっす!!

ところで、話は変わるんですが、
”アロンアルファの耐衝撃タイプ”を探してるんですが見つからず・・・
どこに行けば在るでしょうか?

時間ある時に教えて下さい~~~~。




ばいや~。
Posted by 超酒酔人 at 2010年01月29日 12:37
僕が探しに行くとしたら、メイクマンかサクモトかな。

急ぎでなければ、amazonで「 アロンアルファ 耐衝撃 」を検索。

今なら全品送料無料。
沖縄まで平日なら中1日(明後日)で着きます。便利っすよー。
Posted by IGU at 2010年01月29日 13:17
夏の自由研究でこの分光器を作ってみた中1です。カメラに取り付けた時に光が足りなくなってシャッターがきれません。どうしたらいいですかね?
Posted by zzZ at 2012年08月17日 13:46
一眼レフカメラだったら、バルブ(シャッター開放)というモードが有るかも。
これは夜景用で、長い時間露光することで、暗い場所でも撮れる仕組みです。
(マニュアルを探してみて下さい)

コンパクトデジカメだったら、夜景モードを使ってみたらどうでしょう?

あるいは、携帯のカメラで撮るなら、コントラストや明るさを調整できるアプリを探して、加工してみるとか‥。

いろいろ方法は有ります。 頑張って下さい!
Posted by IGUIGU at 2012年08月17日 20:07
ありがとうございます。いろいろやってみます。他の記事も色々と見させていただきました。すごいっすね。『作る』仕事をしているのですか?
Posted by zzZ at 2012年08月18日 13:47
ホームページを作る仕事と、住まいをなおす仕事ですよ。
 http://web-okinawa.net/
 http://okrepair.ti-da.net/

このブログに書いてる物づくりや工作は、僕の趣味です。
Posted by IGUIGU at 2012年08月18日 13:54
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